平成18年1月21日(土) 藤沢市民会館にて
12:30〜15:00 記念講演
演題『武士道精神に学ぶ』
講師 財団法人講道館国際部 審議委員
日本チュニジア協会 理事
押 切 義 春 氏(昭30 商)
15:00〜16:30 懇 親 会
来賓 チュニジア大使館 文化担当官
長 倉 加 恵 様
出席者 68名
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左より 大和賢二実行委員長 長倉加恵文化担当官 望月昌典氏(昭37 商) |
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押切義春 先生 鈴木良二幹事長 |
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| 講演をする 押切義春 先生 |
チュニジアの説明 長倉加恵文化担当官 |
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| 懇親会風景 |
何んの陰謀か 三悪人 |
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| 話題熱中 |
紳士たち |
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| 親睦篤し |
友情濃やか |
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| 白雲なびく・・・・ |
友の憂ひに我は泣き |
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| 我が喜びに友は舞ふ |
唄はん哉 |
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| 舞はん哉 |
狂はん哉 |
親日の国チュニジア
櫻 井 文 明
(昭62 法)
平成18年の『新春の集い』には柔道界でご活躍されている押切義春先生(昭30商)と在日チュニジア共和国大使館文化担当官長倉加恵氏がご来賓としてお見えになられました。校友望月昌典氏(昭37商)のご紹介によりご出席いただいたものです。
押切義春先生は財団法人講道館国際部の審議委員であり、長くチュニジアで柔道の指導をされ、チュニジアでは大変尊敬されている方とのことです。日本チュニジア協会の理事でもあられるとのことです。
押切先生より『武士道精神に学ぶ』の題で講演をしていただきました。柔道の歴史と国際化のお話しがあり、柔道は和を尊ぶもの、人種や言葉、地域を選ばず、個人の人格を育成し、国境を越えて平和主義の精神を広めることが出来ると強調されました。事実、日本から遥か遠く離れた北アフリカの小さな国チュニジア(小さな国土で有名な日本の更に五分の二!)でも、押切先生を始めとする柔道関係者、外交関係者のご尽力で、柔道がサッカーに次ぐ人気スポーツに育ったとのこと、そして本家日本を凌いでオリンピック金メダリストを輩出するほどの国際的な柔道強豪国になったことについてお喜びのお話しがありました。実際に、ご自身の体験談であるだけに、説得力もあり、感動的なお話しでした。
次に、大使館の美人文化担当官がスライドの写真を使ってチュニジアの紹介をされました。人口は約1.000万人と日本の十二分の一しかありません。地中海に面した穏健なイスラム教国家です。経済は安定して比較的裕福な国とのことです。日本との関係は、02年のWカップでサッカーチームが来日したこと、05年の愛知万国博に出展されたこと、今年は国交樹立50周年の記念の年である等の説明がありました。日本の要人も毎年のように訪問して、とても親日的な国とのことです。平和で治安がよく、国民は外国人に親切で、小さな国土ながら海も山も美しい。歴史や文化も豊かで、ワイン、シーフードの美味しい国だと言います。年間600万人もの旅行客が観光目的で世界中から集まるとのこと。私は美しい装丁の観光パンフレットを拝見して初めて知りました。
歴史のページに「カルタゴ」の名前を見つけました。「カルタゴ」なら私も知っています。世界史にはっきりと大きな足跡を残した古代都市国家、そして勇敢で進取の気性に富み、大ローマ帝国が出現する前の地中海沿岸を制覇した一大海洋国家でもあります。チュニジアにあった古代国家「カルタゴ」については沢山の書籍が出版されていますが、私は昔、森本哲朗の『ある通商国家の興亡カルタゴの遺書』を読んだことがあります。
紀元前9世紀より、「カルタゴ」は小さいながら地中海貿易の商業で栄え、教育レベルが高く裕福な国となります。強い海軍と高度な造船技術を持ち、ギリシャなどとたびたび戦争をして敗戦しますが、敗れても奇跡的な復興を成し遂げます。とうとう大国ローマ帝国より脅威の国として見られ、両国間で戦争が起こり小国「カルタゴ」は危機に陥ります。しかし、「カルタゴ」の智謀の名将ハンニバルはスペインの方から冬のアルプスを乗り越え、象を率いてイタリア半島に雪崩れこみ、各所でローマ軍を撃ち破ります(第1次ポエニ戦争、第2次ポエニ戦争)。ところが、長い戦争で国家は衰弱し、やがてローマに侵略され最後の日がやって来ます。国民は総て虐殺されるか奴隷とされ、建築物は全部破壊されて地ならしされ、地面には植物一本も生えないようにと塩まで撒かれたと言う悲劇的な歴史があります。
本書にある「カルタゴ」の歴史は、過去の日本にとてもよく似ているのです。森本哲朗はそこの処を日本の教訓として訴えていました。そして、今回押切先生のお話しを聞いて現在のチュニジアを知ったときも、遠く離れた国とは言え「現代の日本」に矢張りよく似ていると感じました。「平和で治安がよく、国民は外国人に親切、小さい国土、美しい海や山の景色、豊な歴史や文化もある。そして酒や魚の美味しい国……」これはその侭日本の国のことではありませんか。
その昔の「カルタゴ」のようにならないことを、国民の一人として心したいと感じたものでした。
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